8/08/2004

方中信の渋みを知る

 昨日の晩は、劇場で観ようと思ってて見逃した「旺角黒夜」をDVDで鑑賞。これまで私の中では中途半端な悪役という印象しかなかったダニエル・ウー(呉彦祖)には、「やっといい役貰えたね」と言ってあげたい。「忘不了」に引き続き薄幸な女性を演じるセシリア・チョン(張栢芝)も、その迫真の泣き顔/叫びが冴えまくっている。この主演2人もさることながら、彼らを追う刑事役のアレックス・フォン(方中信)とチン・ガーロッ(錢嘉樂)の2人も抜群だ。彼らの存在感というか雰囲気にも、何だかえらく心を揺さぶられた。錢嘉樂のことは前から名脇役だと思っていたが、方中信がこんなにかっこいいおっさんだったとは。フォンの「お前のためじゃない、お前の両親のためにやってるんだ」とか、チンの「犯人だって命を持った人間だ。だから撃ち殺す前にもう一回だけ考えてみろよ。ま、一回で十分だけどな」という直球の台詞には、何か知らんがグッと来た。結構簡単にグッと来てしまうんですよ、私。
 この映画を観た夜、刑事に足を撃たれた夢を見てベッドから転落。床にしこたま打ち付けた右肩をさすりながら、「旺角黒夜、良かったなぁ」と改めて気持ちを確認し、鼻をかんだ後ベッドに戻った。そのぐらい心に残った。ただし、後味がいいものではないけど。とりあえず、今年観た香港映画の中では今のところ1位ですわ。


旺角黒夜
2004年